○山中湖村男女共同参画推進条例

平成16年10月1日

条例第15号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第11条)

第2章 基本的施策等(第12条―第17条)

第3章 山中湖村男女共同参画審議会(第18条―第20条)

第4章 雑則(第21条)

附則

前文

すべての人は、性別にかかわらず平等であり、一人ひとりが大切な存在であり、個人として互いにその人格を尊重し、自分らしく生きることを認め合わなければならない。

我が山中湖村は、美しい山々や湖が四季折々にみせる一大自然美とさわやかな高原の気候を生かし、国内外から多くの観光客を受け入れ、観光を基幹産業として発展してきた。今後、少子高齢化、経済活動の国際化、情報通信高度化などが急激に進む中で、我が村が、国際観光リゾート地として更なる発展と活力を生み出していくためには、男女がそれぞれの特性を生かし、従来の良き伝統文化や慣習などを軽視することなく、お互いの人権を尊重しつつ責任を分かち合い、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会を築いていくことが求められている。

山中湖村では、これまでも男女共同参画を進めるためにいろいろな取組を行ってきましたが、現実には依然として、性別によって役割を固定的にとらえる意識や社会慣行等が根強く残っており、対等なパートナーとして男女がともに意思決定の場へ参画している機会はまだ少ない。

このことは男女の多様な生き方の選択を妨げることになっている。

男女共同参画社会の実現に向けた取組は、人と人の絆を大切にし家庭や学校、保育所、職場、地域等あらゆる場において、男女が心と心で結び合いながら、また、男女の違いを認め合いながら、お互いの存在を高め合い、心豊かな関係を築いていく上で重要である。

このような認識の下に、私たちは男女共同参画社会の実現を強く念願し、男女共同参画基本法の趣旨を踏まえ、男女共同参画の推進に関し基本理念等を定め、その取組を村、村民、事業者が一体となって総合的かつ計画的に推進するため、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画の推進に係る基本理念、実現すべき姿並びに村、村民及び事業者の責務を明らかにするとともに、男女共同参画社会に関する施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進し、村民一人ひとりの個性が光り輝き、男女がのびのびとまちづくりに参画し、ともに生き生きと暮らすことができる地域社会を実現することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 男女が一人ひとりの人間として尊重され、性別によって差別されることなく、その個性と能力を発揮する機会が確保されることにより、対等な立場であらゆる分野における活動に参画し、もって等しく政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受するとともに責任を担うべきことをいう。

(2) 村民 村内に居住し、通勤し、又は村内で活動する者をいう。

(3) 事業者 村内において事業を行い、又は活動する全ての法人若しくは個人、団体その他の組織をいう。

(4) セクシュアル・ハラスメント あらゆる場において、性的な言動により他の者を不愉快にさせ、又は相手方の就業その他の生活環境を害する言動をいう。

(5) ドメスティック・バイオレンス 配偶者、恋人その他親密な関係のある男女間における身体的または精神的な苦痛を与える暴力、その他心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。

(6) 積極的改善措置 社会のあらゆる活動分野において、男女間における参画機会の格差を改善するため、その機会を積極的に提供することをいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画は、次に掲げる事項を基本理念として推進されなければならない。

(1) 男女が性の違いによる差別を受けず、個人として能力を発揮する機会が得られ、男女の人権が等しく尊重されること。

(2) 男女が相互の協力及び社会の支援を受けながら、子育て、介護その他の家庭生活における活動と家庭生活以外の学校、保育所、職場、地域等における活動とが両立して行えるようにすること。

(3) 村や事業者における政策又は方針・計画の立案及び決定に男女の個人としての能力が尊重され、対等な立場で共同して参画する機会が確保されること。

(4) 村に多種多様な文化をもつ外国人が居住、来訪することに鑑み、その文化について理解し、人権を尊重するとともに、国際社会における男女平等推進の取組と連携することを旨とした異文化協力と国際協力が推進されること。

(実現すべき姿)

第4条 村、村民及び事業者は、次の各号に掲げる事項を男女共同参画によるまちづくりにあたっての実現すべき姿とし、この達成に努めるものとする。

(1) 家庭において実現すべき姿

 男女の特性を生かしつつ、性別にかかわりなく、それぞれの個性を重視し、「その人らしさ」を大切にする家庭になること。

 家族それぞれが多様な生き方を選択でき、その能力、適性をみんなが認め合い、明るく豊かで充実した家庭になること。

 「男は仕事」・「女は家庭」の意識を超えて、家事、子育て、介護などの家庭のいとなみに家族全員が関わり、苦楽を共に分かち合い、家族のつながりが深まること。

(2) 地域において実現すべき姿

 男女が連帯して地域の諸活動に参画し、企画や実践に関わることによって満足感と達成感が得られ、生きがいと活力のある地域づくりが進められること。

 性別による固定的な役割分担意識に基づく古い慣習、しきたりなどの制約を克服し、男女の相互理解によってそれぞれの行動や考え方が尊重され、意思が決定されること。

 男女がともに積極的な社会参画により、多様なリーダーシップが発揮されること。

 すべての人の人権が尊重され、男女がともに家庭生活における活動と職場、地域等における活動とを両立して行える心豊かな地域社会がつくられること。

(3) 職場において実現すべき姿

 個人の意欲、能力、個性などが合理的かつ適切に評価され、募集、採用、配置、賃金、昇進などについて性別を理由とする差別がない、生き生きとした職場になること。

 効率的かつ効果的な労働によって、長時間労働やストレスがたまる職場環境の改善が図られ、家庭生活や地域活動が活力とゆとりのある充実したものとなること。

 育児休業や介護休業を男女ひとしく積極的に取得することができ、仕事と家庭が両立するようになること。

 妊娠・出産期、更年期など女性の生涯の各段階に応じた適切な健康管理が行われること。

 セクシュアル・ハラスメントのない、快適で安心して仕事ができる職場環境がつくられること。

(4) 学習・啓発・意識改革により実現すべき姿

 男女の特性を生かしつつ、性別にかかわりなく、それぞれの個性や人権を大切にする子どもが育つこと。

 男女の別なく、子育て支援、介護、ボランティアなどの体験を重視した学習が進むこと。

 進学や就職などにおいて、性別にとらわれない、個人の能力や適性を考慮した選択が尊重されること。

 家庭、地域、職場、学校、保育所などにおいて、性別にとらわれない係や当番などの役割分担が行われること。

 老若男女を問わず、村民ひとしく男女共同参画について学習する機会が増進されること。

(村の責務)

第5条 村は、基本理念に基づき男女共同参画の実現に向けた施策を総合的に策定し、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 村は、男女共同参画の推進に関する施策を実施するため、財政上の措置その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

3 村は、総合的な男女共同参画施策を促進するに当たり、村民、事業者、国、県及び他市町村と相互に連携と協力を図るように努めなければならない。

(村民の責務)

第6条 村民は、家庭、職場、学校、保育所、地域その他の社会のあらゆる分野において、男女共同参画社会について理解を深め、その推進に努めなければならない。

(事業者の責務)

第7条 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、基本理念にのっとり、男女が共同して参画する機会の確保及び仕事と家庭生活における活動その他の活動が両立できるような就業環境の整備に努めるとともに、村が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(教育における責務)

第8条 あらゆる教育に携わる者は、男女共同参画の推進に果たす教育の重要性に鑑み、個々の教育の目的を実現する過程において、男女共同参画の基本理念に配慮しなければならない。

2 次代を担う子どもたちの教育に関し、家庭及び地域においても男女がともに積極的に参画できるよう努めなければならない。

(性別による権利侵害の禁止)

第9条 何人も、家庭、職場、学校、保育所、地域その他の社会のあらゆる場において、性別を理由とする権利侵害や差別的扱い及びセクシュアル・ハラスメントを行ってはならない。

2 何人も、全ての男女間において、ドメスティック・バイオレンス等の個人の尊重を踏みにじる身体もしくは精神的に苦痛を与える暴力や虐待を行ってはならない。

(積極的改善の措置)

第10条 村は、男女共同参画のまちづくりのため、政策決定の機会その他において積極的改善措置を講ずるよう努めなければならない。

2 事業者は、男女共同参画のまちづくりのため、その事業活動に関し、積極的改善措置を講ずるよう努めなければならない。

(情報に関する留意)

第11条 何人も、公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担及び性的な暴力を助長し、性的感情を著しく刺激する表現を行わないように努めなければならない。

第2章 基本的施策等

(基本計画)

第12条 村は、男女共同参画の推進を図るため、基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定し、総合的かつ計画的にこれを推進しなければならない。

(年次報告)

第13条 村長は、男女共同参画の施策の実施状況を明らかにする年次報告書を作成し、これを村民及び事業者に公表するものとする。

(相談及び苦情の申出への対応)

第14条 村は、性別による差別的取り扱いその他の男女共同参画の推進を阻害する要因による人権の侵害に関し、村民及び事業者から相談の申出があった場合には、他の関係機関等と連携をとり、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

2 村は、村が実施する男女共同参画推進に関する施策又は男女共同参画推進に影響を及ぼすと認められる施策に関し、村民及び事業者から苦情の申し出を受けた場合には、適切な措置を講ずるよう努めるものとする。

(村民及び事業者の自主的な活動への支援)

第15条 村は、村民及び事業者が男女共同参画の推進に関して行う活動を支援するため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(自営業者における就業環境整備の促進)

第16条 村は、家族が従事している個人事業において、その家族が経営及びこれに関連する活動に共同して参画する機会が確保されるように、必要な支援を行うよう努めるものとする。

(国際的協調のための措置)

第17条 村は、男女共同参画の推進に関する国際的な相互連携協調を円滑に図るための必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

第3章 山中湖村男女共同参画審議会

(設置)

第18条 男女共同参画社会の形成を図るため、山中湖村男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を置く。

(任務)

第19条 審議会は、この条例に定める事項のほか、男女共同参画の推進に関する基本的かつ重要な事項について審査する。

(組織)

第20条 審議会は、委員12人以内をもって組織する。ただし、男女のいずれか一方の委員の数は、委員の総数の10分の4未満であってはならない。

2 委員は、次に掲げる者のうちから村長が委嘱する。

(1) 村民

(2) 各種団体の関係者

(3) その他村長が必要と認める者

3 委員の任期は、2年とし、再任されることができる。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

第4章 雑則

(委任)

第21条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、村長に別に定める。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

山中湖村男女共同参画推進条例

平成16年10月1日 条例第15号

(平成16年10月1日施行)