山中諏訪神社の御旅所に安置され、例大祭期間中に御神体として開帳。
天保期に制作され、弘化期には既に旧山中村に伝来していたと推察される。
過去に2度修復されており、その際に交換された旧胴体部分の芯材や衣裳も遺されていたことから、本像とともに一式での文化財指定を行う。
全国的にみても稀な、江戸時代に遡る「衣裳着人形の御神体」であり、造形上の特徴から、天保年間に活躍し、江戸随一の名工として名を馳せた人形師2代目原舟月が関わった可能性が指摘できる。
村内のみならず全国から参詣者のある山中諏訪神社例大祭(通称 安産祭り)における御神体として、地域住民や参詣者の信仰の対象となり、山中湖村の文化や習俗と密接に結びついている。